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2022.11.21
【隣地境界】外構のお悩み相談室(その1)
【お悩み】
「隣家と予算を折半してブロック積とフェンスで境界工事をする予定です。
今後、トラブルにならないために注意する点はありますか?」
近年、境界工事による隣人トラブルが増加傾向にあります。
工事前に以下の事項をお互いに確認しておくとトラブル回避に役立ちます。
①隣地境界線の位置を必ず確認しましょう。
敷地境界線を示す境界杭やプレートの位置確認を必ずしましょう。
境界線を中心に折半の場合は境界工事をおこなう事がほとんどです。
建築年数が経過しているお家は境界杭やプレートが外れている、もしくは設置がない場合もあります。
その場合は必ずお互い立ち合いのもと境界杭やプレートの設置をしてください。
②フェンスの仕様を工事前に必ず確認しましょう。
ブロック積は境界線中心に施工するので問題はほとんどありませんが、フェンスには注意が必要です。
一般的にフェンスには自在柱タイプと間柱タイプがあります。
(自在柱タイプ)
柱は境界線中心に施工しますが、パネルは柱の表側か裏側のどちらかの設置になります。
見え方の違いもありますが、境界線よりパネル位置が若干はみ出す事になります。
現在、各エクステリアメーカーで主流として展開しているタイプです。
(間柱タイプ)
柱もパネルも境界線の中心に施工出来るタイプになります。
同じフェンスデザインでも間柱タイプの方が価格帯は高めです。
施工手間の違いもあるため工事代も間柱タイプの方が高くなる傾向があります。
間柱タイプではトラブルはほとんどありませんが、自在柱タイプはパネル位置
で完成後にトラブルになる場合もあります。どちら側にパネルを設置するか
工事前に決めておく事をおすすめします。
③完成後の見え方・高さのシュミレーションを必ずしましょう。
境界工事はただ敷地を区切るだけでなく、プライベートゾーンを確保するために設置する意味合いもあります。
フェンスの種類や高さで見え方は大きく変わります。
たとえば、目隠しタイプのフェンスは目隠しが出来る高さに設置しなければ効果を発揮しません。
(目線の高さ目安)
・子供の目線=100cm
・女性の目線=140cm
・男性の目線=160cm
目隠しを重視しすぎて高く施工すると日陰が多くなる、風通しが悪くなるなどのデメリットもあります。
折半でコスト面を重視するのであればブロック積と合わせて
120cm~140cmくらいで安価なタイプのフェンスでの計画をおすすめします。
④敷地間の高低差を必ず確認しましょう。
お客様で「折半で境界工事を計画しているので、隣家にご相談に行く際の見積書をお願いします。」との
お話を当社でもよく伺います。
しかし、現場を確認せずにお出しする事は出来ません。
お客様の敷地高さに合わせて基礎工事を含めたブロック積の計画をした場合、隣家が同等の敷地高さであれば
問題はありませんが、高かったり逆に低い場合は計画が変わってきます。
施工したはいいが、隣家から基礎が見えてしまっているなどのトラブルにならないように
隣家との高低差を必ず確認しましょう。
⑤使用する素材の色を必ず確認しましょう。
お客様と隣家との住宅や外溝の色合いが似ていれば素材の色決めはさほど大変ではありませんが、
まったく違う場合は色決めでもトラブルを招きます。
勝手に決めることなく、必ず隣家とご相談される事をおすすめします。
境界工事完成後に隣家とトラブルになっても簡単に取り壊す事は出来ません。ご予算もかかります。
そのためには、隣家との話し合いの前に具体的にプランを提示出来るように
イメージをしておく事は重要です。